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スノードロップ 感想・韓国ドラマ 1987年 の時代背景と 北朝鮮工作員とのラブストーリー

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韓国ドラマ「スノードロップ」の概要

韓国ドラマ「スノードロップ」の演出・脚本など

【話数】全16話
【監督】チョ・ヒョンタク/代表作「SKYキャッスル」「魔女宝鑑~ホジュン、若き日の恋~」「イニョプの道」
【脚本】ユ・ヒョンミ/代表作「SKYキャッスル
【制作】韓国JTBC・2021年放送、ディズニープラス独占配信中
【韓国公式サイト】https://tv.jtbc.co.kr/snowdrop

全作品月額990円見放題だよ~!/

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韓国ドラマ「スノードロップ」主なキャストと代表作

俳優・女優(役名) 過去の出演ドラマ・映画
★チョン・ヘイン
(イム・スホ役)北朝鮮の工作員
・「コネクト」(日韓合同)
・「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」
・「半分の半分」
★キム・ジス
(ウン・ヨンロ役)ホス女子大学1年生
ガールズグループBLACKPINKのメンバー。
★ユ・インナ
(カン・チョンヤ役)女医、事務総長の愛人
・「トッケビ~君がくれた美しい日々
・「真心が届く」
・「トップスター、ユベク」
・「イニョン王妃の男」
・「シークレット・ガーデン
★ユン・セア
(ピ・スンヒ役)女子大寮の寮長
・「SKYキャッスル
・「僕を溶かしてくれ」
・「秘密の森」
・「九家の書」
・バラエティ番組「三食ごはん・山村編
★チャン・スンジョ
(イ・ガンム役)国家安全企画部1チーム長
・「知ってるワイフ」
・「カネの花~愛を閉ざした男~」
★キム・ヘユン
(ケ・ブノク役)女子大学寮の電話交換手。
・「SKYキャッスル
・「御史とジョイ」
★チョン・ユジン
(チャン・ハンナ役)国家安全企画部1チームの要員
・「W -君と僕の世界-
・「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」
・「30だけど17です」

韓国ドラマ「スノードロップ」あらすじ

1987年、ソウルの女子大の寮に血まみれの男が逃げ込んでくる。

彼は、ヨンロが合コンで一目惚れしたスホだった。

ヨンロは厳しい監視と危険の中、スホを介抱してあげるが、彼の秘密を知ってしまいショックを受ける。

ヨンロに心惹かれるスホだが、仲間を救うために命令に従い、家族が待つ自分の国へ帰らなければならない。

ヨンロは、父の意志に反し、愛のためにスホと手を組む。

彼らの運命はどうなるのか?

※ストーリー引用元:「ディズニープラス公式サイト」より

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韓国ドラマ「スノードロップ」視聴した感想・見どころ

ドラマ「スノードロップ」の時代背景(実際の歴史上)

1987年、韓国にとっては、歴史上、激動な時代ー。

軍政権に対する国民の民主化運動が高まり、大きなデモに発展していきました。

多くの犠牲者を出しながらデモは成功し、次回大統領選には、直接選挙が約束されるなど、民主化運動は大きな成果を残します。

1985年~1987年には、1988年に開催決定のソウルオリンピックを控え、南北で共催で開催するかの提案も出る中、結局は共催交渉は決裂。

後に、北朝鮮工作員による大韓航空機爆破事件が1987年11月29日に起こりますが、ソウルオリンピックの韓国単独開催の妨害、もしくは、オリンピック自体の開催中止を目的とした北朝鮮工作員の犯行だったということが分かりました。

このような流れから、南北関係が緊張関係にあったという時代になります。

※韓国ドラマ「スノードロップ」では、この事件を、フィクションの”人質事件”に置きかえて、南北関係を表現しています。

1987年12月16日には、16年ぶりとなる国民による大統領選挙の直接選挙が行われました。

※実際に選挙があり、この時、第13代盧泰愚大統領が勝利していますが、ドラマ上は、実在しない人物が大統領として登場しています。

「スノードロップ」は、フィクションのドラマですが、

・上流社会の人たちの裕福な環境
・11月末ごろに、北朝鮮工作員が関わる大きな事件が起きる
・12月中旬、大統領選挙がある
・まだ、国家安全企画部の権力が大きくて、非道な拷問や隠ぺい工作が平然と行われている

といったような、歴史上、実際にあった要素を織りまぜることで、その時代らしさの特徴を表現したようです。

しかし、その一方で、北朝鮮工作員と国家安全企画部の登場人物を美化した表現があったことから、韓国では反発心から、協賛スポンサーの一部も降板する事態となるほど、怒りを買いました。

なぜ、韓国では、フィクションの登場人物の美化に、そんなに怒ったのか?

主人公の北朝鮮工作員のスホとスパイ仲間の一部は、人柄が良く好印象に描かれています。

まだ、1950年~1953年の激しい南北戦争の戦いで家族を失った人たちの心情もあれば、終戦ではなく、休戦中の敵国人物を美化するような放送は好ましくないという感情もあったかもしれません。

しかし、それ以上に、「国家安全企画部」の美化や「民主化運動の蔑視」の方が許されない心情があったのではないかと思われます。

「国家安全企画部」とは、前大韓民国中央情報部(KCIA)を、全斗煥(チョン・ドゥファン)大統領が、さらに拡大して作った組織になります。

アメリカのCIAの韓国版のような部署ですが、多くの仕事は、大統領の権力を守るために、多くの人を人知れず殺したり、罪の無い人達を逮捕して、拷問死にかけ

光州事件のほか、学生運動家、労働運動家など約4万人を一斉に逮捕させて、軍隊の「三清教育隊」で過酷な訓練と強制労働を課し多くの命を奪い、

地獄のような教育から生き延びた人も、精神病に苦しむ後遺症などを患うほどの苦しみを国民に与えており、それを主導したのが、「国家安全企画部」にあったからです。

KCIA時代にも、朴 正煕(パク・チョンヒ)大統領が次期大統領選で勝利するために、後に大統領となる金大中を殺す目的で拉致事件をKCIAに指示して失敗したこともありました。

これが、中央情報部(KCIA)や、国家安全企画部の仕事だったため、国民に恐れられていた組織だったということですね。

だから嫌われていたのね~!

このような身勝手な政治体質は、新聞社が批判記事の掲載すらできないほど、恐怖で国民を支配していたのですから、

このドラマのように、安全企画部が美化された人物を描くことは、到底許せなかったのでしょう。

その一方で、民主化運動のイメージが事実と異なり、世界に配信される際に、このドラマのイメージが真の民主化運動のように歴史を捻じ曲げた印象に変わるのも許せなかったという報道もあります。

ちなみに、このようなKCIA、または、国家安全企画部の独裁政治の卑劣なやり方は、次のような多くの映画で表現されてきました。

そして、ヒロインのヨンロの父親は、この国家安全企画部の部長ということなので、このような数々の悍ましい事件を、大統領命令により実行(指示)する立場になるわけで、

その人たちが善良な人として扱われることが許されなかったということですね!

韓国では、国民の反対の声を受けたせいか、最初からシナリオにあったのか、

ヒロインの父親が国家安全企画部の部長だということが友人たちに知られると、みんなに非難され、仲間外れをされるような場面もあります。

それこそが、韓国国民にとって当然と思えるシーンだったのかもしれません。

また、ドラマの冒頭で、民主化、ソウルオリンピックと、国民には、期待感の膨らむ中、富裕層の娘が通学する女子大の寮では、華やかな生活ぶりが描かれました。

あまりに華やかで派手過ぎたため、そのような演出にも違和感を覚えた韓国人もいたのかもしれません。

また、このスノードロップは、ディズニープラスで配信されると、世界での評価は高く、視聴ランキングも一気に跳ね上がっていくほど、ドラマ自体は、とても優秀作品といえる内容となっています。

このスノードロップは、以上のような時代を背景としていますので、権力の構図や、国民の心情、南北関係の状態の予備知識などを持った上で視聴すると、

一層ストーリーが分かりやすくなり、楽しめると思います。

ドラマのストーリー(※フィクション)の感想

北朝鮮の工作員(スパイ)の主人公スホと、それを取り締まる安企部長の娘であるヨンロは、合コンで出会います。

冒頭で、「ロミオとジュリエット」の話が出ることから、北と南の敵同士の親を持つ子どもの恋愛ストーリーかと思いきや・・・。

その後、北のスパイ・スホが追われ、血まみれでお嬢様学校の女子大の寮に逃げ込んできます。

怪我をしており、瀕死の状態の中、身の上を知らず、学生運動の取り締まりで追われていると勘違いし匿ってあげ、二人は恋に落ちていきます。

ところが、一度は上手く寮を逃げだしたはずのスホが、再び、真のスパイとして、女子大の寮に逃げ込み、寮の中にいた全員を人質にして、銃の交戦を始めます。

そして、スパイのスホ(チョン・ヘイン)は、ついに、ヒロインのヨンロ(キム・ジス)に銃口を向け、甘いロマンスが吹き飛んでしまいます。

お互いの立場を知り、敵と人質として行動することで、お互いの関係は、深刻にもつれていき、

ラブストーリーから戦闘・乱闘場面の多い物語へと展開していきます。

ヒロインのヨンロは、自分の想い人を助けたことにより、多くの友人や関係の無い人々を苦しめ、死の恐怖を与えていくスホに怒りと悔しさの思いが募り、憎むようになっていきます。

その上、スホを助けた災いは、ヨンロの家族にも不幸をもたらし、二重三重の苦しみを抱えるようになります。

助けた後悔と、自分に好意を寄せてくれたと思ったのは、嘘だったのか?

心の奥に、少しでも、自分を愛してくれた気持ちは無かったのか?

愛と憎しみの思いが交差していく中、ストーリーが進むにつれ、

登場人物の素性が一人ずつ明かされていきます。

1人ずつ、驚くような身の上が明かされるたび、登場人物はもちろん、視聴する側も、誰も信じられなくなってきます。

ミステリーともいえるような複雑な人間関係の中で、繰り返し殺人(又は殺人未遂事件)は起こっていき、

ドラマ後半は、ほとんど目が離せないほど、驚きのストーリー展開が待っています。

ここまでこじれてしまった人間関係と二人のラブストーリーの結末はいったいどのようになっていくのか?

どうぞ、実際のドラマを視聴してお楽しみください。

その他の感想(出演者・演出など)

特に、チョン・ヘインの微笑む優しそうな表情と、冷酷な行動が、ストーリーの展開を面白く引き付けていきます。

ドラマが進むにつれて、なぜか、スパイとしてヨンロを苦しめるチョン・ヘインがカッコよく見えてしまうので、不思議です!

また、たびたび起こる発砲シーンでは、闇夜に響く銃撃の恐怖感も、多くの女子大生の悲鳴でリアリティ感があって、人質事件に巻き込まれた女子大生の心理を上手く演出していますね!

物語の随所に、様々な謎が秘められていて、ラスト近くで明かされる多くの謎が、このドラマを最後までみたくなるカギとなっています。

最終回で、思いもよらない結末が用意されていますので、どうぞ、最後までしっかりとご覧ください。

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