朝鮮王朝時代の三大悪女(張緑水、鄭蘭貞、張禧嬪)と呼ばれる女性たち、ほかの紹介です。
張緑水(チャン・ノクス)
妓生でありながら、燕山君の側室(淑媛)となり、愚行を先導したと言われています。
権力の乱用については、次のようなことが言われています。
・王宮内に妓生を呼び入れ、毎日、宴会三昧の日を送り、王家の財産が底につくほど散財させた。
・張緑水の実姉とその息子の身分を平民に引き上げ、姉の夫を咸鏡道伝香別監に任じさせた。
・王宮外に張緑水の私邸を作った。その際に近隣の民家を破壊。
・張緑水のチマを誤って踏んだ玉池花(ぎょく ちか、オク・チファ)という妓生が軍器寺前で斬首された後、連芳院にて梟首(きょうしゅ、晒し首のこと)させた。
鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)
朝鮮王第11代・中宗の第3王妃文定王后尹氏の姻族(文定王后の弟の・尹元衡の側女、後に正妻へ)であった女性。
後ろ盾になっていた文定大妃がなくなると、急に、前妻殺害の罪に問われ、義禁府に連行される前に服毒自殺を図った。
悪事の例
・朝鮮王朝実録によると、尹元衡の正妻は、鄭蘭貞によって毒殺され、鄭蘭貞が後妻になったと記されている。
・さらに、多くの男たちを惑わせ、仕えるべき相手である正妻を毒殺して後妻に納まり、朝鮮の身分制度を覆そうとした悪女、妖婦であるとも、朝鮮王朝実録に残されている。
韓国ドラマ「オクニョ」では、鄭蘭貞と尹元衡の悪事ぶりが描かれています。
文定大妃を支えるため、汚れ仕事をすべて引き受け、権力者にのし上がっていった様子や、高慢な人柄で、人々を苦しめたりします。(※ドラマは、史実に基づいたフィクションです。)
張禧嬪(チャン・ヒビン)
朝鮮王第20代景宗の生母。第19代国王粛宗の側室、また、中人(チュンイン、平民)出身の王妃でもある。
悪女と呼ばれる史実は、仁顕王后が病没すると、西人派は王妃の死は張氏が巫女を使って呪詛したためだと誣告。その結果、1701年11月9日、張氏は粛宗から賜薬により処刑された。
とあります。
呪詛だけで、”三大悪女”?
という気もしますね。
韓国ドラマ「トンイ」では、張禧嬪の兄や実母が、トンイと息子の延礽君(ヨニングン)を殺そうとしたり、仁顕王后が飲む薬に密かに健康を害する漢方薬を混ぜるなど、具体的に悪女のイメージを持てるような描かれ方をしています。(※ドラマは、史実に基づいたフィクションです。)
しかし、張禧嬪の記録を作った時代が、英祖(延礽君)の時代ということで、張禧嬪の悪女ぶりがどこまで真実なのかは不明だということです。
【三大悪女っぷりを描いた韓国ドラマ】
・韓国ドラマ「王妃チャン・ノクス -宮廷の陰謀-」(悪女:張緑水)
・韓国ドラマ「オクニョ」(悪女:鄭蘭貞)
・韓国ドラマ「トンイ」(悪女:張禧嬪)