三田渡の盟約とは?
第16代朝鮮王仁祖の時代
1637年1月30日、(南漢山城で45日の抗戦の後、)降伏を決意した仁祖は漢江南岸の三田渡にある清軍本営に出向き、ホンタイジが天子であることを三跪九叩頭の礼によって認めるという屈辱的な城下の盟を余儀なくされた。
盟約の内容
- 朝鮮は清国に対し、臣としての礼を尽くすこと。
- 朝鮮は明の元号を廃し、明との交易を禁じ、明から送られた誥命と明から与えられた朝鮮王の印璽を清国へ引き渡すこと。
- 王の長男と次男、および大臣の子女を人質として送ること。
- 清国が明を征服する時には、求められた期日までに、遅滞なく援軍を派遣すること。
- 内外(清国)の諸臣と婚姻を結び、誼を固くすること。
- 城郭の増築や修理については、清国に事前に承諾を得ること。
- 清国皇帝の誕生日である聖節・正朔である正月一日・冬至と慶弔の使者は、明との旧例に従って送ること。
- 清国が鴨緑江の河口にある島を攻撃する時に、兵船五十隻を送ること。
- 清国からの逃亡者を隠してはいけない。
- 日本とは旧来通り、貿易を行うこと。
- 清国に対して黄金100両・白銀1000両と20余種の物品(20余種の物品とは具体的には、清国に朝鮮人美女、牛・馬・豚など各々3000などの物品のこと)を毎年上納すること。
(出典:朝鮮王朝実録 仁祖録 仁祖十四年一月二十八日)より
三田渡の盟約を描いた韓国ドラマ・映画
・「花たちの戦い~宮廷残酷史~」
・「華政」
・映画「天命の城」